産婦人科の看護師の仕事内容で
大きな部分を占めている要素とは、なんでしょう?
産科に入院している患者さんは、
産後のお母さんと赤ちゃんがほとんどです。
妊娠や出産は、基本的には、生理的なものなので、
身体のどこかに不便が生じてはいません。
ですから、清拭、入浴介助、食事介助、排せつ介助といった
日常生活援助を必要とする方は、ほとんどおられません。
ここが、産婦人科が他の診療科と大きく違うところです。
産婦人科 看護師の仕事内容で大きなウェイトを
占めるもの、それは、保健指導なのです。
退院後、自信を持って、赤ちゃんに
関わることができるよう、知識、知恵、技術を伝えていきます。
初めてのお母さん(初産婦さん)の場合、
「赤ちゃんに触れることが初めて」ということも少なくありません。
初産婦さんにとっては、すべてが初めての中で、赤ちゃんとの生活のイメージをつけていきます。
2人目、3人目のお母さん(経産婦さん)であっても、
「上の子と年が離れているから」とか、「上の子と違う」といった理由で、戸惑うこともあります。
産後のお母さんと赤ちゃんの入院期間は、大体4~5日、長くても1週間前後です。
その限られた時間で、さまざまなことを身につけて退院する必要があります。
赤ちゃんに触れること、抱っこすること、オムツを替えること、授乳すること、沐浴すること…
これらを一緒にやってみたり、お母さんがやるのを見守ってみたり
お母さんのペースにあわせて、指導することが必要な仕事内容になります。
育児技術だけではありません。
赤ちゃんの体のこと、お母さんの体のこと、室温は?
衣類は何枚?必要な育児用品は?受診のタイミングは?
といったお母さんの疑問が解決できるよう、説明する必要があります。
私たちとしては、自宅に帰ってから困らないようにと思うと、
あれも、これも伝えてきたいという思いもありますが、
お母さんの体力、技術、体調、心の状態、赤ちゃんの性格等によって、
個々のお母さんに合った目標を設定しています。
もちろん、お母さんだけではなく、家族みんなが育児に困らないために、
お父さん、おじいちゃん、おばあちゃんに育児指導することもあります。
産婦人科の看護師の仕事内容は、特殊なの?
産婦人科 看護師の仕事内容はちょっと違う、特殊だと思われているようです。
産婦人科=助産師といった、イメージが強いのでしょうか?
看護師の仕事、役割がよくわからないという声を聞いたことがあります。
経験を積む中で、見えてきた産婦人科での看護、
産婦人科 看護師の仕事内容についてみていきます。
婦人科での看護は、一般的な診療科とよく似ているため、
ここでは、「産科での看護」として考えていきたいと思います。