産婦人科の看護師としてやりがいを感じたときのお話です。
その産婦さんAさんは、2回目のお産の方でした。
一般的に2人目のお産は早い、といわれますが、
Aさんは、もう一息というところまで
来ているのに、最後の陣痛が強くなりません。
歩いてもらったり、姿勢を変えてもらったり、
足浴したり、エネルギーになるようなものを食べてもらったり・・・
できる限りのお産促進のケアをしていたのですが、
なかなかお産にならない。
担当医からは、「1時間以内に分娩に至らなければ、帝王切開」
という方針が示されました。
Aさんに、今、一番必要なものは何か?
一生懸命考えて、出した答えは
「ご主人さん、手を握ってあげてくれる?」
これをきっかけに、急激に陣痛が強くなり、無事お産になりました。
このとき、家族の力、大切な人の力、その大きさを知ったのです。
私たち産婦人科の看護師は、無事お産を終えるために、スムーズに
お産が進行するために、さまざまなケアをしていきます。
それには、学校で学ぶ、お産促進のケアと、
産婦さんと関わって、その中で生まれるお産促進のケアもあると感じています。
それを見つけることができた時、
私の中で、新しいやりがいが一つ増えました。
産婦さんとその家族が、満足いくお産だった、
いいお産だったと思えるよう、援助すること。
それは、私たち産婦人科の医師、助産師、看護師などが、
産婦さんや家族と共に、お産を作り上げていくものなのかなと感じています。
納得いくお産を作り上げることができたと、感じた時は幸せで、やりがいを感じます。
何百件とお産に関わらせていただいて、そんなやりがい200%の
お産を作り上げることができたのは、ほんの数件ですが・・・
産婦さんが、「もう一人産んでもいいかな」と
思えるケアをしていくこと、これが私の目標であり、やりがいです。
産婦人科 看護師のやりがいとは。
産婦人科の看護師がやりがいと感じるのは、
どんな点だと思いますか??
「満月の日、赤ちゃんはよく生まれる。」
あなたも聞いたことのある、言葉ではないでしょうか。
産婦人科において、お産は、あるときに集中することがあります。
お産が立て込んだ時は、ご飯を食べることも、トイレに行くことも忘れるくらいで、
ほんとに目が回りそうなときもあります。
超急性期の言葉が表わすように、1分先、1秒先はわかりませんから、緊張しっぱなし。
何が何だかわからないまま、終わってしまった夜勤もあります。
どんな大変な状況も吹き飛んでしまうような、
産婦人科の看護師でよかったと思う時、やりがいを感じる時を、お話します。